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内と外 : 今、世界と個人の付き合い方を考える

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最近、色々この手の話題を読んだなあという感じがします。まず一押ししたいのが @gamella 君による、みんなでライフスタイル。まとめのTumblrの方を出しておきますね。

みんなでライフスタイル

また先日インタビューした @kurokzhr 君には、採用のグローバル化についても触れてもらいました。

黒田 和宏 – 「企業と個人を結ぶもの」 – ET Luv.Lab.

あと今日読んでとても気になったのが、ジンバブエの記事。

Tokyo Life: 経済が崩壊するっていうこと@ジンバブエ。

まあ、ただあんまり悲観的になりすぎるのも宜しくないと思っていて(前に挙げた記事も悲観的になって、それで終わりって話じゃないですけれども)、そう言えば、先日 @takets さんとお酒を飲みながら話した内容は結構面白かったなあと。

僕、こんな仕事していても、たまに来るんです。「インドへシステム開発外注しませんか?」とか「ベトナムでオフショア開発しませんか?」という。友達で、大連のオフショア開発のオペレーションを回してた方も、現地の方、日本語堪能で話スムーズだっておっしゃってましたし、そもそも振り返ってみれば、僕が学生時代にちょろっとお世話になった韓国のネットワークゲームの会社の方々だって、10年前の話ですが、日本語大変堪能でした。で、優秀ですと。色々ディスアドバンテージもあるだろうけど、それでも回っている現実があるわけです。

ただ、価格競争をしていると、少なくとも現状は厳しいんだろうなと思うわけで、さてどうしたものかという時に、たまたま教えていただいたのが、富山のピーエーワークスという会社さんです。

ピーエーワークスの代表取締役・堀川憲司氏を直撃! アニメーション制作に携わる上でのスタンスなどを伺った。

僕はそこまでアニメ業界に詳しくはないのですが、アニメのクレジットに韓国などの日本じゃない国の会社名が並ぶのを結構見るなあという意識はありましたし、以前、『鈴木敏夫のジブリ汗まみれ』に出演していた神山健治さんが、『009 RE:CYBORG 』という全編セル風3Dのアニメ映画について話していた時にも、結局、「作画できる人が確実に減っている」中での一つの解が全編セル風3Dだって話があったのですね。

ただ、一方で先述のピーエーワークスさんの話を見ると、きちんと富山で、アニメーション制作という仕事が成立するエコシステムを作って、若手を育てて、それがきちんとスケールしている事例だなあという感じがしました。

何が言いたいかというと、構造的なクッションがあるにしろないにしろ、グローバル化というより、個人が世界と付き合わなきゃいけない時代で、それは国内にいるか国外にいるかって問題じゃないんじゃないかってことですよね。そういう環境に自分を置きやすいのは国外だと思いますけど。

だから、「どういう風に世界と自分が付き合うか」、って当たり前ですが、そういうポイントで整理した方が、なんか思考がきちんとワークするんじゃないかと思うんですよね。皆、国外出れるわけでもないし、通用するわけでもないし、守らなきゃいけないものも人によってまちまちだろうし、土地への愛着もあるだろうし。

そう考えると、とりあえず一つくらい「世界と接続されているライン」があると良いですよね。パッと浮かばないかも知れませんが、これだけグローバル化って言われてるんだから、何か自分のやっていることだって、辿っていくと、どこかで繋がっていたりしませんかね。仮に繋がっていないとしても、繋ぐのは意外と簡単なご時世だったりするんじゃないかな。

思うに「国際的な競争力を持つ人材を育成する」んじゃなくて「競争力のある人材がきちんと世界に接続されている」ことが大事なんじゃないかなあと思うんです。ピーエーワークスさんの事例はそういう話なんじゃないかなあと。これはだから、企業の課題でもあり個人の課題でもあると思うんですけど、例えば日本の伝統工芸を欧米のギャラリストが買っていくみたいな話も実はそうなのかも知れないし、その辺組み替えると、結構考えるべきことも変わってくるのかなあと。

そんなこと言っている自分自身が暗中模索だったりもしますがね。


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